『マルトリートメント』という言葉を聞いたことはありますか?
これは不適切な養育のことで虐待とほぼ同義になり、子供に目立った傷などが見られなくても、健全な成長・発達を阻む全ての行為の事を指す言葉になります。
今回は、子どもの成長を阻害する親の行動について紹介したいと思います。
私も現在、0歳児と3歳児を親として学んでいる最中です。子供と一緒に成長できる環境が作れるように勉強していきましょう。
子供の成長を阻害する親の行動3選!
虐待と言われると、特殊な人たちが特殊な環境で行なっている「非日常的な出来事」のように感じてしまいますが、断じて違います。
それは、「全くマルトリートメントの経験がない親などいないだろう」と研究者も言うほど、日常的に起こりうることになります。では何が問題なのでしょうか?
それは、『マルトリートメントの強度や頻度が増えたとき、子供の脳は確実に損傷してしまう』ことです。
脳が傷つくとどのような事が怒るのでしょうか?具体的には以下のとおりです。
- 脳の一部や全体が萎縮・肥大する。
- 分子レベルの神経生物学的な反応が起こり、神経の発達を妨げる。
- ホルモンに影響が出る。
などなど、ハッキリと目に見えるものではないため、気がついた時には深刻な影響を受けている場合もあります。
それでは、親のどのような行動がマルトリートメントに当たるのか紹介したいと思います。
1.感情的に叱り続ける
- 何回行ったら分かるの!
- もう知らない!
- どうしていつもそうなの!
感情的に叱りつけられることが続くと、脳の視覚野や前頭野の働きが損なわれるようです。
2.ネガティブな言葉をぶつける
- 〇〇ちゃんは上手に出来るのに、なんであなたは出来ないの?
- お姉ちゃんはもっとお利口だった!
- そんなことだから駄目なのよ!
否定語ではやる気を生み出すドーパミンが分泌されず、無気力さや諦めやすさが助長されて、子どもの頑張りを否定することに繋がります。
3.子どもの前での夫婦喧嘩
- 夫婦喧嘩を見るだけで、ストレスホルモンが分泌されて脳神経の発達が阻害される。
- 身体的な暴力以上に言葉の暴力が有害
もしも夫婦喧嘩を見せてしまったら、仲直りする姿もしっかり見せて、「あなたのせいで喧嘩したのではない」と伝えてあげましょう。子どもは親の感情にとても敏感で、親が思う以上に顔色を伺っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、子供の成長を阻害する親の行動を紹介しました。
子どもは自分にとっての安全地帯が確立されていない状態に置かれると、「守ってもらえない」、「自分で自分を守らなければならない」、「危険に囲まれている」という神経状態になっていきます。
すると、自分は大切にされない存在という意識が生まれ、自己肯定感が低くなるだけでなく、何か嫌なことや困難なこと、失敗があった時などに
- 安全地帯に戻って安心する。
- もう一度やってみようと思う。
などの自分を奮い立たせることが出来なくなり、レジリエンス(困難やストレスから立ち直る力)が育たなくなります。
無意識にしているかもしれないマルトリートメント(不適切な養育)をしないために大切なことは、
- すぐにフォローすること
- 繰り返さないこと
しっかりとした安心感を感じると、傷ついた子どもの脳は徐々に回復していきます。子どもにとっての安全な居場所が親の元で有りたいですね。
それでは(@^^)/~~~。